「新卒必見! 結局どの分野で働けばいいの? 現役理学療法士がお答えする急性期と回復期の違い 働くメリットデメリット」


◆はじめに

急性期、回復期、老健や介護施設、在宅医療、小児などセラピストが活躍する分野はたくさんあります。選択肢が多いため、結局どの分野に進むのがいいのか?と悩む新卒の方も多いかと思います。そこで今回は、急性期と回復期の違いや働くメリットデメリットを現役理学療法士の目線からお伝えできればと思います。

 

◆急性期リハビリテーションとは?

一般的には、脳卒中や骨折などの急な病気やけがの発症から数日後~1か月くらいの期間で行われているリハビリテーションのことを意味します。
ひと昔前は、「安静」が一番の治療と考えられていましたが、時代が進むにつれて治療の早い段階でリハビリテーションを取り入れることが必要と考えられています。
術前術後の患者様や救命治療後の患者様が多い印象です。また脳卒中や骨折後の回復に限らず、外科手術実施後の廃用予防としてリハビリテーションが処方されることも多々あります。

 

◆回復期リハビリテーションとは?

急性期での病気やけがの治療が落ち着き、状態が安定し始めたころから行われるのが回復期リハビリテーションです。回復能力の高い時期に密度の高いリハビリテーションを行うことが求められ、日常生活活動(以下ADL)の再開や在宅復帰、社会復帰を目指します。患者様の人となりや社会的背景を含め家族の支援もしながら生活の再開を支えます。
脳卒中や骨折治療後の患者様が特に多いです。

 

◆急性期で働くメリット

① 多くの症例を学ぶことができる
急性期は、圧倒的に症例数が多いのがセラピストとしての経験値を高められる魅力の一つです。リハビリテーションの知識に限らず、医療行為全般の学習がしやすい環境であると考えられます。たくさん勉強したい、まずは色々な知識を吸収したいと考えている方にはピッタリなのかもしれません。

② 機能や能力の改善を実感しやすい
手足が動いた、痛みが減ってきた、関節が曲げ伸ばしできるようになってきたなど特に機能面の改善を実感しやすい時期です。患者様と改善を共有できると嬉しいですし、やりがいを感じますよね。

③ 比較的規模の大きい職場であり福利厚生が充実している傾向にある
これは職場によって様々で一概には言えませんが、急性期医療を提供している病院は救命措置を行うため、施設が充実しており職員の数も多い傾向にあります。そのため、職員の方へのフォローも充実していると考えられます。研修等も充実している所が多いです。

 

◆回復期で働くメリット

① 患者様の生活と深く関われる
回復期の入院期間は症状によって様々ですが、急性期と比べると長い時間をかけて患者様と関わることができます。よりその方の生活に合わせた型にはまらないリハビリテーションが提供できるのが魅力の一つです。

② 回復過程を見られることでやりがいを感じる
前述したとおり、回復期は回復能力の高い時期に行うリハビリテーションです。そのため、機能向上に加えて座る・立つ・歩くといった能力の向上も見受けられる時期です。ADL能力も向上するため、患者様の生活の幅が広がる第一歩に立ち会え、やりがいを感じれるでしょう。

③ 多職種との連携が学べる、介護や福祉サービスの知識も深められる
多職種連携は生活支援を行う上で最も重要といっても過言ではありません。情報共有だけでなくチーム一丸となって患者様の生活を支えますので、チームでのセラピストの在り方を勉強できます。

 

◆急性期で働くデメリット

① あくまで治療が優先であり傾向的には忙しいといわれている
点滴の時間!回診の時間!ケアの時間!など病棟スタッフの動きが第一優先ですのでリハ職は融通を求められる傾向にあります。また受け持つ患者数も多いためバタバタしている場合が多いです。

② 患者様との関わりが十分に持てない
1週間以内に退院…なんてことも多々ありますので、どうしても関わりは希薄となりやすいです。

③ リスク管理が大変、救命措置が求められる場面もある
患者様の状態によっては急変のリスクがあるのが急性期。医療職ですから当然ですが、救命措置をする機会もあるかもしれません。

 

◆回復期で働くデメリット

① 患者様だけでなく家族への支援も随時求められる
コミュニケーションがあまり得意ではない方は特にデメリットと感じるかもしれませんね。患者様と家族の関係をとりもちながらチームで生活支援を行う場合が多いですから、ストレスと感じる方もいるようです。

② 患者様のメンタルケアも重要視される
入院が長期となったり、回復が滞ったりすると患者様のモチベーション低下につながります。入院生活の多くの時間に関わっているセラピストが、メンタルケアをしつつ患者様のモチベーション維持ができるよう支援が必要です。

③ 改善まで時間がかかることもある、自身の成長が実感しにくい
回復期では1人の患者様へかける時間が長いので、多くの症例を担当したい!という方には少し物足りないかもしれません。

 

◆おわりに

いかがだったでしょうか。ここに書いてあることが全てではありませんが、迷っている、悩んでいる誰かの参考になればと思います。
新卒の方には特に言えることですが、「どんな場所で働きたいか」よりも、「どんな気持ちで働きたいか」が重要であると筆者は考えております。ご自分の優先順位を決めれば、おのずと場所が決まってくるかと思います。読んでくださった皆様がさまざまな場所で輝けますように☆彡

 

【筆者プロフィール】現役理学療法士8年目。回復期病棟での勤務を6年経験後、現在は訪問リハビリを提供する事業所で勤務しております。

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