高度急性期病院の管理栄養士と聞くと、どのようなことをイメージしますか?
多くの方は、「大変そう」、「忙しそう」、「やりがいがありそう」など、忙しさや大変さをイメージするのではないでしょうか?
この記事では、元高度急性期病院の管理栄養士が、その業務内容や就職・転職のメリットデメリットについて紹介します。
高度急性期病院は、重篤な疾患や外傷を負った患者様へ医療を提供することを目的としているため、病院の特徴は管理栄養士の業務へ大きな影響を与えます。
実際に、高度急性期病院の管理栄養士はどのような業務内容となることが多いのでしょうか?
・栄養指導
高度急性期病院は、患者様の重篤度が高いという特徴に加え、病床数が多く、入院者、通院者が多いという特徴もあります。
そのため、栄養指導の件数が多く、病院によっては業務内容のほとんどが栄養指導となることもあります。
栄養指導は、患者様が入院中に実施する「入院栄養指導」と「外来栄養指導」に分けられますが、栄養指導の対象疾患の中でも多い、糖尿病や腎臓病、高血圧などの疾患は、入院しなければ行けないほど重篤でないことも多いです。
そのため、栄養指導に力を入れている病院だと、自ずと栄養指導の比率は「外来」のほうが多くなります。
それにより、管理栄養士の出勤も外来実施日と同様となることが多く、高度急性期病院の管理栄養士は、外来の休診日である土日祝などが休みとなることが多いです。
・カンファレンス
高度急性期病院の管理栄養士は、担当病棟を持つことが多いため、その病棟のNSTカンファレンスなどにも出席します。
NSTカンファレンスは、医師、看護師、薬剤師などと協力し、その病棟の患者様の栄養状態の把握と改善の手立てを会議するものです。
また、近年、手術後、絶食後の患者様などに早期に栄養介入することで術後の回復を早めることがわかっているため、手術後の患者様が多い高度急性期病院では、管理栄養士の介入が求められています。
他にも、カンファレンスでは栄養介入・調整が必要な患者様をふるい分ける「スクリーニング」や「栄養評価」などを行う必要があるため、高度急性期病院の管理栄養士には、栄養介入が必要な患者様を見分け、適切な方法で介入を行うための能力が必要とされます。
・栄養管理
入院患者様の栄養管理も重要な業務の一つです。
栄養管理とは、患者様の疾患、状態に合わせた内容の食事を提供し、栄養状態を改善させるための一連のプロセスの事をいいます。
例えば、腎臓病がある方にはたんぱく質を制限した食事を提供するなど、疾患に合わせた対応が必要です。
また、食事の開始は医師が決定することが多いですが、その内容が最適でないこともあるため、管理栄養士側から医師に提案する能力も必要です。
他にも、補助食品の提供や高齢者の嚥下状態に合わせた食事の提供など、様々な知識が必要になります。
・給食管理業務
栄養指導など患者様と直接関わる「臨床業務」以外に、病院食を調理し、安全に提供するための「給食管理業務」も高度急性期病院の管理栄養士の重要な業務の一つです。
この「給食管理業務」にどれだけ携わるかは、給食運営を委託しているか否かによって大きく異なります。
例えば、給食運営方法が直営(病院採用のスタッフが調理から提供、管理まで行う)の場合、病院の管理栄養士が献立の作成や衛生管理などを行う必要があります。
また、調理に入ることも珍しくありません。
逆に、給食運営を委託(給食会社のスタッフが献立作成や調理を行ってくれる)している場合、病院の管理栄養士が厨房に入る頻度や給食運営に必要な業務に携わる機会は少なくなります。
これは、病院の機能ではなく給食の運営方法による違いであり、それにより管理栄養士の業務内容も大きく異なります。就職する際は事前にリサーチしておく事が重要です。
・事務作業
高度急性期病院の管理栄養士は、多くの事務作業もこなさなくてはなりません。
管理栄養士は、入院患者様の「栄養管理計画書」の作成、栄養指導の記録の記入、献立の作成や食札の管理など、パソコンに向かっている時間も多いです。
また、栄養指導用の資料作成なども必要なため、タイピングの速さやエクセル等の活用能力も必要とされます。
①高度な経験が積める
高急性期病院の管理栄養士は、患者様の状態が重篤であることや、多くの患者様が来られることから、高度な知識が求められ、その分多くの経験を積むことができます。
栄養や食事の価値が高まってきている昨今、管理栄養士として飛躍したいという方、自分の需要を高めたいという方は、高度急性期病院での経験が必ず役に立ちます。
②比較的給料が高い
高度急性期病院の管理栄養士は、他の管理栄養士の就職先に比べると、比較的給料が高い傾向にあります。
求められるレベルが高い分、その対価として給料が高いという背景があるのでしょうか。
また、ボーナスの支給や福利厚生の充実さなど、働きやすい環境が整っていることも多く、女性が多い管理栄養士にはありがたい環境であることも多いです。
③休みが安定している
高度急性期病院は、外来に合わせた勤務となることが多いため、土日祝完全休みなど、比較的休みが安定していることが多いです。
また、大型連休や年末年始など、外来休診日は休みであることも多く、休みの日数が多いことも高度急性期病院のメリットです。
①勉強を続ける必要がある
高度急性期病院の管理栄養士は、高度な知識を求められるため就職してからも勉強を続ける必要がある点はデメリットと言えます。
もちろん、仕事をしている以上常に学ぶ姿勢は必要ですが、高度急性期病院では特に高度な知識とそれをアウトプットすることが求められます。
また、医療や栄養の分野は日進月歩です。
常に常識が覆り、最新の知識を頭に入れておくことも求められるため、退勤後に自主的に勉強している栄養士も多いです。
そのため、ワークライフバランス最優先で働きたいという方には、その点がデメリットとなる可能性も高いです。
②多忙なことが多い
高度急性期病院の管理栄養士は、求められるレベル、患者様の数などに比例し多忙になる可能性が高いです。
また、管理栄養士は算定できる点数が他の医療職に比べて低いため、採用すればそれだけ人件費がかさみます。
よって、少ない人数で業務にあたっている場合も多く、それにより多忙となることも多いです。
高度急性期病院に就職するのであれば、のんびりと自分のペースで仕事をするという考えは持たないほうが良いと思います。
③コミュニケーション能力が求められる
高度急性期病院には多くのスタッフ、患者様がいるため、コミュニケーション能力が求められます。
栄養指導で患者様とお話し、行動変容を促すため、カンファレンスで多職種に意見するためなど、高度急性期病院で働くためには、コミュニケーション能力が必須であり、コミュニケーションが苦手な方には少々難しい職場と言えるかもしれません。
高度急性期病院で働く管理栄養士の業務内容と就職する際のメリット、デメリットについて紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
管理栄養士の花形でもある病院栄養士。
多くのメリットややりがいがある一方、求められるレベルも高く、責任感も必要な仕事です。
今回紹介した内容を、就職活動に役立てていただけると幸いです。
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