退院支援看護師は、患者・家族が安心して在宅復帰、社会復帰をする為に手助けをする重要な役割を担っています。近年、医療の進歩や入院日数の短縮が進む中、退院後の生活に対する支援の重要性が高まっています。私が、回復期リハビリ病院で退院支援看護師として勤務していた経験から具体的な業務内容、メリットやデメリットをお伝えします。
退院支援看護師は、地域連携室や医療連携室などの退院支援部門に所属、または病棟に所属し多職種と一緒に退院支援を行っています。その中でも、退院支援に関する教育的役割や病棟看護師の後方支援、複雑な課題を抱える困難なケースに関わる必要があります。そのため、退院支援看護師は、医療の知識だけでなく、心理的支援や社会資源の活用についても幅広く学び、患者やその家族との良好なコミュニケーションを築き、院内の多職種や地域の支援者との連携、調整業務を行っています。
1)入院時スクリーニング
入院患者の退院困難な要因のスクリーニングを入院後3日以内に行い、退院支援に関する問題点をアセスメントし記録に残し多職種と共有します。
2)退院支援カンファレンスの実施
すべての入院患者を対象に、入院後7日以内に多職種と退院支援カンファレンスを多職種で行います。退院支援における問題点の共有と目標、支援の計画を共有しスムーズに退院支援、調整が行われるよう実施されます。カンファレンス実施後に退院支援計画書を作成し、計画書の内容を患者、家族へ説明し同意を得る必要があります。
※それぞれの3日以内、7日以内というのは、入退院支援加算の算定要件となっているため、自施設で算定している場合は注意が必要です。
3)家屋調査への同行
リハビリ病院においては、必須ともいえる家屋調査に同行します。生活環境や生活動線などを確認し、患者、家族に必要な支援を検討していくのですが、ケアマネージャーや訪問看護師、福祉用具の業者が同行することもあるため情報共有し安全に安心して生活していけるように調整をすすめていきます。病棟看護師が同行できなかかった場合は、病院へ戻ってから家屋調査の様子を報告し看護計画に反映してもらうよう声をかけます。
4)退院前カンファレンスの実施
退院前カンファレンスは、地域支援者や家族の準備期間を考えると退院2週間前には実施することが望ましいところです。院内の担当スタッフや地域支援者のスケジュールをそれぞれ確認し日程調整、ご自宅が遠方の方であればZOOMなどを使って開催することもあります。家屋調査を実施した方は、2度目のカンファレンスとなるため話がまとまりやすいのですが、初回の方は地域支援者への患者紹介から始めることもあり時間を要します。ここでも、退院後患者・家族にとって必要なサービスの検討、提案を行い、また退院後の受診先の調整などを行い多方面との連携を図ります。
院内、院外の多職種と連携しないと仕事が成り立たないため、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルが向上します。また、病棟看護師は日々の業務やナースコール対応などでゆっくりと患者・家族と関わる時間がもてない一方で、退院支援看護師は相談業務も行っているため、ゆっくりと話をする時間を確保できます。土日祝日も休みになる場合が多いため、育児中の看護師には働きやすい環境になるかと思います。電話やパソコンでの作業も多く、座って仕事ができるという環境は看護師にとって夢のような部署かもしれません。
多職種と連携しているとはいえ、退院支援看護師は院内に1~2人で少数であるため、地域連携室に所属している場合だと少々孤独を感じることもあります。担当する患者の人数も多いため、自分自身のスケジュール管理、調整を慎重に行いダブルブッキングしないように注意することも必要です。また直接的な患者のケアや医療行為を行う機会が無くなる為、技術面が不安になってしまいます。病棟看護師としても長く勤務してきたからこそ、退院支援看護師の事務的な仕事に慣れるまで大変でした。
はじめに述べた通り医療の進歩や入院日数の短縮は進む一方で、一人暮らしの高齢者や身寄りのない方、障害を持って社会復帰を目指す方が増えているために退院支援も一筋縄ではいかないケースも多くなっています。知識と経験を備えた退院支援看護師が、医療チームと連携し支え、患者・家族が安心して日常生活へ戻れるように支援する。退院支援看護師は、とてもやりがいのある仕事です。
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